仮説検証力とは


仮説検証力とは、すなわち問題解決にあたって生まれる「疑問」に適切に答えるためのスキルである。

慎重に問題解決策を模索する時など、必要不可欠なものだといえる。

 

前述の「論理思考力」は、ロジカルシンキングの基盤となる能力である。

すなわち第一段階。

そして、この仮説検証力はその「論理思考力」を土台として定着させた上で、身につけるべき内容になる。


「論理思考力」:第一段階

「仮説検証力」:第二段階


この学習の順番を間違えないようにしてほしい。

 

この仮説検証力は、次に示す「疑問」を解決する【5つのステップ】を理解することで身につけることができる。

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すなわち、次のプロセスを頭の中に入れておくことで、最適な問題解決を行える。

逆にこれを適切に行わなければ、ロジックに綻びが生まれてしまうことになる。

 

① 目的を理解する

② 論点を把握する

③ 仮説を構築する

④ 検証を実施する

⑤ 示唆を抽出する

 

※尚、ここでいう①と②は「疑問を明確化する」ステップ、③~⑤は「疑問を解決する」ステップと区分けすることができる。 


では、これよりそれぞれのステップについて、具体的に説明していく。

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① 目的を理解する

ここは一番忘れがちだが、最も大切なスタートラインだと言える。

何よりもまず、正しく今「疑問」に答える目的を理解すること。

これを怠ってしまうと、結果的に全てが水の泡になりかねない。

致命的な議論のズレを導かないために、きちんと何故、何のために「疑問」を解決したいのか、それを最初に、腹の底へ落とし込んでおく必要がある。


② 論点を把握する

問題解決の目的をおさえた上で、次に論点を把握する。

すなわち、問題を解決するために、具体的にどんな内容に焦点を当てるべきか、フォーカスポイントを理解するステップである。

ここで的確にアクションをかける照準を定めておかないと、無駄な作業に時間を費やすことになる。

回答を導くために、何について論じるべきなのか、そこを定めてから、ようやく「疑問を解決する」ためのフェーズに移る。

尚、この「論点の把握」を正確に行うためにも、目的を正しく理解しておくことは必須である。


③ 仮説を構築する

仮説とは、論点に対する仮の答えである。

自分の頭の中にある「情報のストック」を元に導き出したヤマ勘のようなものだ。

客観的な裏付けが欠如しているため、仮説は答えにはなり得ない。

しかし、これを構築することで、選択肢を絞り、検討の効率を高めることができる。

この仮説の質を高めておくことは非常に重要である。

そのために、次の3つの点を意識しておこう。

・論点をしっかり頭に入れておく

・常に「答え」は何かを意識する

・日頃から、なるべく多くの情報を集めるように心掛ける。


④ 検証を実施する

③で導き出した仮説の裏付けをとることが、次の重要なステップとなる。

ここで必要となってくるのは、「正しい論理」と「正しい証拠(Fact)」だ。

数学で例えるならば、前者は「式」であり、後者はそこに入れる「数字」と言える。

特に、前述の「論理思考力」が求められるのがこのステップである。

客観的なデータをもとに、誰からも否定されることのない論理性を持って検証を行い、仮説を答えに変える。

もし、仮説が検証によって誤りであると分かったら、③のステップに戻り、得た情報に基づいて別の仮説を構築する。

これが疑問解決の正しいフローになる。

「正しい論理」の作り方については、既に論理思考力の章で理解してもらえたと思う。

「正しい証拠(Fact)」については、次の図に示す通り、強弱がある。

なるべく強いFactを元に検証をして欲しい。


⑤ 示唆を抽出する

最後に、仮説の検証の結果、得られる示唆を抽出するステップがある。

どんなに労力をかけて、①~④のステップを実施したとしても、問題に対する「完璧な答え」まで導くことは難しい。

しかし、示唆まで抽出できれば、疑問を解決したに等しい。

この時、留意すべきは

得られた示唆は、初めに設定した目的と論点に沿う内容になっているか

という点である。

これが一致しているのであれば、今回の問題解決は正しく行われたと言える。

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以上が、「疑問」を解決する【5つのステップ】の概要である。

これを問題解決の際に常に意識し、自然に実践できるようになれば、「仮説検証力」を獲得できたといえる。

 

この「仮説検証力」は、生きる上では、あらゆる場面で求められる能力となる。

些細なことから、大きなことまで、形を変えて「問題解決」は我々に降りかかってくる。

「問題解決」こそ、ビジネスの本質である。

しかし、人々はそれらを「何となく」でこなしている。

「何となく」は無駄な作業を生む。

「何となく」は目的から離れた、間違った答えを導く。

ロジカルシンキングの二段階目のこの能力を身につければ、「問題解決」を正しく且つ効率的に撃退することができる。

 

この能力は、絶対に定着させるべきである。



このページで学んだことを定着させるために

・「仮説検証力」は「論理思考力」の次の段階であると理解しよう。

・「疑問」を解決する【5つのステップ】を頭の中にインプットしよう。

・実際に【5つのステップ】に基づき、問題を解決してみよう。

・より効率的に「論点」を絞れるようになろう。

・より正確な「仮説」を立てられるようになろう。

・正しい「検証」のために、論理思考力をもっと磨こう。

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