プレゼンテーションマインド



プレゼンテーションを司るスキルの中で、一番なおざりにされがちなのが「マインド」の部分である。

 

プレゼンテーションのノウハウというと、小手先のテクニックや資料作りにばかりフォーカスされがちであるが、結局最も大事なのは「マインド」だ。

 

何故なら、プレゼンテーションとは

すなわち、聞き手に対する『プレゼント』だからである。

 

プレゼンテーションの語源は『プレゼント』

既にあなたもどこかで聞いたことがあるかと思うが、これは正鵠を得ている。

 

話し手は、聞き手に「時間」をいただいた分、実りのある『プレゼント』をする。

あなたが話した10分間。

その後

聞き手にどうなっていて欲しいか?

何を持って帰って欲しいか?

喜んでもらえるだろうか?

自己満足で終わっていないだろうか?

 

『プレゼント』は何よりも"気持ち"である。

どんなに高級なものや見栄えのいいものでも、"気持ち"がなければ、貰い手は喜ばない。

絶対に、相手の心を動かしてみせる。

そんな強い思いがなければそれは、響かない。

 

逆に、どんなに下手糞でもいい。

言葉につっかえても、頭が真っ白になっても、本気であればいい。

そこに強い"気持ち"がこもっていれば、必ずその『プレゼント』は相手の心に届く。

 

あなたのプレゼンテーションは、聞き手のために行われるものだろうか?

 

それを今一度問うて欲しい。

 

ここではそんな、プレゼンテーションの「マインド」について述べる。

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プレゼンテーションマインドの五か条

《第一条》最優先事項は「分かりやすさ」

《第二条》相手が「求める」内容でなければ意味がない

《第三条》記憶に残すのは「メインメッセージ」だけでいい

《第四条》「エンターテイメント」を話す

《第五条》自分ではなく「聞き手のため」


《第一条》最優先事項は「分かりやすさ」

時々、わざと難しい言葉を多用して話す人がいる。

もっと簡単な言い回しや分かりやすい説明の仕方があるけれど、あえて複雑に話を展開するケースは、ビジネスの場で特に多くみられる。

確かに「難しい」話し方は、時としてその人間を知的に見せる。

しかし、プレゼンテーションの場で「難しい」は絶対にご法度である。

 

プレゼンの中身がどんなに魅力的な内容であったとしても、「難しい」が入り込んだだけで、聞き手を退屈にさせてしまう。

その瞬間、全てが自己満足になる。

たとえそれが、専門的で難しいテーマについてであったとしても、話し手はそれが「分かりやすい」内容になるように工夫しなければいけない。

 

究極的には

小学生が聞いても、1から10まで理解できる

そんなプレゼンテーションこそ、最高のプレゼンテーションである。

 

そのためには

・正しく【縦の論理】を磨くこと。

・聞き手の立場になって、かみ砕いた説明になるよう心掛けること。

・難しい言葉を多用しないこと。

・なるべく「例え」を活用すること。

・「五感」で理解するようなプレゼンの形式にすること。

などが求められてくる。

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《第二条》相手が「求める」内容でなければ意味がない

初めに取り上げた通り、プレゼンテーションとは『プレゼント』だ。

『プレゼント』は相手の求めるものを想像して買う。

これが相手に喜ばれる重要なポイントである。

プレゼンテーションも全く同じだ。

相手を喜ばせるために、求めるものを渡す。

それを実現するためにあなたは、聞き手が何を欲しいのか考えなければいけない。


しかし必ずしも、聞き手の求める「情報」だけを話せ、というわけではない。

プレゼンテーションの目的は情報伝達だけにあるわけではない。

あなたの提案が

聞き手の心を鷲掴みにすること

聞き手の行動を変えること

これが目的なのである。

そのためには、まず聞き手の立場になって物事を考えなければならない。

そして、聞き手の「問題解決」をあなたはしなければならない。


プレゼンテーションをただの情報伝達の場で終わらせないこと。

これを意識してほしい。


《第三条》記憶に残すのは「メインメッセージ」だけでいい

往々にして人々は、プレゼンテーションの場で多くのことを伝えようとしすぎる。

或いは「覚えてほしいこと」をたくさん盛り込みすぎてしまう。

これは致命的な誤りである。

 

あなたも考えてみて欲しい。

情報がふんだんに盛り込まれた「覚えてほしいこと」だらけのプレゼンテーションを聞かせられた時、どんな気持ちになるだろうか?

 

初めから興味のある内容であれば、必死に記憶に焼き付けようと頑張るかもしれない。

しかし、そうでなければ

お腹いっぱいで、途中から聞くことをウンザリしてしまうことだろう。

 

プレゼンテーションは結局「メインメッセージ」だけが伝わればいい。

ドラマチックに展開し、聞き手の心を惹き込んで、細かいことは頭から流れてしまっても、最も伝えたかった「メインメッセージ」は観客の記憶に残っている。

こんなプレゼンテーションが行えれば、大成功なのである。

 

そのためには、強調すべきメッセージを明確にすること

そして、なるべく盛り込みすぎないこと。メインメッセージは1つか2つに絞ること

これを意識して欲しい。 

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《第四条》「エンターテインメント」を話す

聞き手を楽しませる。

ワクワクさせる。

これはとても難しい要求かもしれない。

しかし、プレゼンテーションは「エンターテインメント」でなければならない。

魅力的で、心を揺さぶられる内容を話す。

その意識を持ってほしい。


「内容」として、これを実現するためのノウハウは

次章プレゼンテーションテクニックの「Make up ストーリー」で具体的に述べる。

しかし、それだけでは十分ではない。

話し手の「姿勢」もまさしく「エンターテインメント」である必要がある。


舞台の上では、あなたはエンターテイナーだ。

そこでは情熱自信を持って、聞き手に語りかけなければいけない。

大きな声で、表情豊かに、自信に満ちて、身振り手振りを加えながら

あなたはプレゼンテーションを行う。

そんなイメージを頭に焼き付ける。

始めは、そう簡単にいかないかもしれない。

けれども、プレゼンに取り組む際に、いつ如何なる時もそんなマインドセットを持っていれば、それは少しずつ形となって表れてくる。


《第五条》自分ではなく「聞き手のため」

最後の第五条は完全にプレゼンの内容からは離れた、まさしく「マインド」の話である。

いくら頭では、プレゼンテーションは『プレゼント』であると分かってはいても、それを心に焼き付けるのは容易ではない。

相手の求める内容を見定め、プレゼンを作りあげても、結局根本には「自分のため」という思いがある。

これを拭い去ることは、非常に難しい。

そして、結果的にこの「自分のため」という思いが"悪さ"をする。


「自分のため」であるから

人は失敗を恐れる。

緊張してしまう。


そして、結果的にその緊張が、失敗を生む。


100%「聞き手のため」であれば、あなたは絶対に緊張しない。

そのプレゼンテーションを自信を持って、やり遂げることができる。

口で述べるほど、簡単ではないが

これこそが緊張を乗り越える一番のコツである。


自分ではなく「聞き手のため」にプレゼンテーションを行う。

最後に示すこのマインドを身につけた時

あなたのプレゼンテーションはきっと最高のものになる。

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以上が、プレゼンテーションに求められる5つのマインドセットである。

しかし、この他にもプレゼンテーションに必要な要素はある。

併せて、次に示すページもご覧いただけると幸いだ。

 


このページで学んだことを定着させるために

・プレゼンテーションは『プレゼント』であると脳に刻み付けよう。

・プレゼンテーションマインドの五か条について、繰り返し復習しよう。

・プレゼンテーションは何よりも「分かりやすさ」を優先しよう。

・それが相手の「求める」内容になっているか繰り返し吟味しよう。

・「メインメッセージ」を適切に絞れているか、強調できているか、よく考えよう。

・熱意と自信を持った「姿勢」で、話すことができるようになろう。

・100%「相手のため」。これで、緊張の呪縛から抜け出そう。

・5つのプレゼンテーションマインドをよく理解した上で、繰り返しプレゼンテーションに取り組んでみよう。

・一度に全てを身につけなくていい。少しずつ、けれども着実にものにしていこう。

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