クリティカルシンキングとは


クリティカルシンキングとは、その名の通り批判的思考を意味する。


ロジカルシンキングと切っても切り離せない概念であり、たびたび混同されてしまうが、こちらは「あらゆる情報や意見に対し、批判的に頭を働かせて妥当性を検証しようとする姿勢」そのものを意味する。

すなわち、思考法というよりも、マインドセットの方が意味合いが近い。


・その情報は誤りではないか?

・その情報には、発信者や受け手の思い込みや希望的観測が含まれていないか?

・事実(Fact)と考え(Opinion)を混同していないか?

・論理的な欠陥が存在しないか?

・論点のすり替えは起きていないか?

・使用されている言葉の定義に誤りはないか?

・その情報は誰の視点から見たものだろうか?

・その結論は反論に耐えうるのだろうか?

                        etc...


例を挙げていけばキリはないが、上記のような観点から、物事を批判的に捉え、正しく解釈することは、現代の情報社会において必須となるスキルである。


無論、クリティカルシンキングは、闇雲に情報を「否定する」ことでは決してない。

コールドアイで正しい根拠を構築し、周りに流されない真実を導くこと。

「自分の考え」のを作り出すこと。

それを実現するためのマインドである。


これを実践するためには、前章で取り上げたロジカルシンキングのスキルが欠かせないため、併せてこちらもよく理解して、定着させておいてほしい。

広告


クリティカルシンキングのためのPoint

Point 1「疑問」を習慣にする

Point 2「本質」を見極める

Point 3「心理」を把握する

Point 4「論理」を明確にする

 

広告


Point 1「疑問」を習慣にする

クリティカルシンキングの第一歩は、どんなことに対しても常に疑問を持つことである。

全ての情報を鵜呑みにせず、一度「本当にそれは正しいのか?」と頭の中で問いかける。

それを当たり前と思っていたどんなことに対しても行う。

情報が本当に正しいのならば、何故それが正しいのか根拠を挙げてみる。

これを自然に行えるようになるまで、根気よく続ける。

クリティカルシンキングにおける批判の対象を特定する力がなければ、何も始まらない。

 

「疑問」の習慣化には、まずその情報が事実(Fact)なのか、考え(Opinion)なのか、区別することから始めると良い。

この切り口はクイズのようで、日常の中で手軽に行える。

 

例えば

「今日は晴れである」は事実(Fact)である。

「明日は晴れだろう」は考え(Opinion)である。

 

簡単にはどちらかに区別できないケースも多々あるだろう。

区別を行ったら、次の「疑問」のフェーズに進む。

その情報が事実(Fact)ならば、それは客観的に真実か否か

その情報が考え(Opinion)ならば、それは論理的に妥当か否か

面倒がらずに検証を施してみる。

これを毎日最低3度は行うように心掛ければ、やがて「疑問」は習慣へと変わる。

あなたはクリティカルシンキングの第一歩を踏み出した。



Point 2「本質」を見極める

この現代は言わずもがな、あまりに情報量が多い。

情報の「量」に惑わされ、真実を見失わないために、情報の「本質」を見極める力は養わなければいけない。

つまり、重要な情報を的確に抜き出し、その「本質」を把握できるようになること。

これがクリティカルシンキングの2歩目である。

 

これを実践するためには、情報の根っこ常に意識する必要がある。

 

すなわち

・その情報の発信源はどこか。

・その情報は何の目的で発信されているのか。

・その情報によって最終的に誰がをするのか。

・その情報によって最終的に誰がをするのか。

 

目に見えるものはわずかである。

これら、表層に現れてこない情報の裏側にあるものを洞察し、それを踏まえた上で考えや判断を下す。

この「本質」を見極めることは容易ではないが、「その奥に何があるんだろう?」と常に考える癖をつける。これは大変重要なことである。

広告


Point 3「心理」を把握する

何か情報が発信される時、そこには発信者の「心理」が介入する。

それだけではない。

何か情報を受ける時、そこには必ず受け手(あなた)の「心理」が介入する。

最も厄介なのは後者である。

何故なら、自分自身の「心理的な偏り」を自覚することは非常に難しいからである。


人間は誰しも、自分の非を認めたくない。

自分は周囲よりも「優れている」「マトモである」と思いたい。

自分の価値観や意見こそが正しいと信じたい。


人間は自身の考え方や行動と矛盾する「真実」を突きつけられると負の感情が生まれる。

この負の感情から逃れるために、あわよくば「真実」を棄却して矛盾を解消できないか模索する。無理矢理自己を正当化する。


これは自尊心を守るために、脳が生理的に行う健全な反応だ。

仕方ないことなのだ。

そして、誰しもが無自覚に持っているこの「心理」が情報を捻じ曲げてしまうのである。


意識しなければ、この自分の誤った「心理」に気が付けない。

クリティカルシンキングの3歩目は、自分自身の中に根付いているこの自己正当化の心理プロセスに気づくこと。まさにこれである。


何かを解釈・判断しようとした時、一歩立ち止まってみる。

そこに自分の恣意的な「心理」が働いていなかったか、振り返ってみる。

なるべく自分自身に対して”批判的”に。

これができるようになれば、あなたはより客観的に正しい判断を下せるようになる。

広告


Point 4「論理」を明確にする

クリティカルシンキング、最後の一歩は「論理を明確」にすることである。

受け取った情報をそのまま受け入れるのではなく、そこに論理的な破綻がないか、都度検証を試みた上で解釈するのである。

これを如何にして行うか、どのように身につけるかについては、前章のロジカルシンキング「論理思考力」のページにゆだねたいと思う。


このページで学んだことを定着させるために

・クリティカルシンキングとは何かよく理解しよう。

・クリティカルシンキングのための4Pointを繰り返し復習しよう。

・どんな情報に対しても、常に「疑問」を持つことを習慣にしよう。

・情報の奥にある「本質」をとらえるように心掛けよう。

・自分の「心理」が真実を妨げていないか、考えるようにしてみよう。

・必ず「論理」を意識して、意見をそのまま鵜呑みにしないようにしよう。

・ロジカルシンキングについても、きちんと理解して定着させよう。

広告